外貨準備795.75億ドル減。15.4兆円の円買い介入後を点検
財務省によると、8月末の外貨準備高は1兆2,075億2,400万ドルで、7月末から795億7,500万ドル減少しました。別の月次公表では7月30日〜8月26日の為替介入額を15兆3,993億円としており、円相場と政策余力への見方が焦点です。
一次情報
財務省(外貨準備・為替介入実績)の公式発表を確認する ↗
発表日時:2026年9月7日(日本時間)
財務省・外国為替平衡操作の実施状況を確認する ↗
発表日時:2026年8月28日(日本時間)
主な対象
- ドル円
- 日経225・TOPIX
- 自動車・機械など輸出株
- 小売・航空など輸入企業
- 銀行・保険
- 日本国債
日本株・米国株への影響
日本株:大規模な円買い介入は円安の速度を抑え、輸入物価の上昇圧力を和らげる経路があります。一方、円高が進めば自動車や機械など輸出企業の円換算利益には逆風です。外貨準備の減少は政策余力への関心を高めますが、残高だけで将来の介入可否を判断することはできません。
米国株:円高・ドル安が進む場合、米国企業の海外売上のドル換算には追い風となり得ます。一方、介入や日米金利差の縮小観測で円キャリー取引の巻き戻しが強まれば、米大型テックなど高バリュエーション銘柄の需給を不安定にする可能性があります。
上昇要因になり得る経路
- 8月末の外貨準備高は1兆2,075億2,400万ドルで、引き続き1兆ドルを上回る
- 円買い介入が円安の速度を抑えれば、原材料・燃料の輸入コストが大きい企業に追い風となり得る
- 円相場の安定は家計の実質購買力と内需企業の採算悪化を和らげる経路がある
下落要因になり得る経路
- 外貨準備高は7月末比795億7,500万ドル減少した
- 7月30日〜8月26日の為替介入額は15兆3,993億円で、追加介入の規模や持続性が意識されやすい
- 円高が速く進む場合、輸出企業の採算見通しや日経平均への寄与が大きい輸出株の重荷となり得る
読み違えを避ける注意点
- 外貨準備の月次増減には為替介入だけでなく、保有資産の価格・為替換算なども影響するため、795億7,500万ドル全額を介入による減少と断定しない
- 月次の介入公表は総額であり、日次の実施日・金額・売買通貨は四半期公表で確認する必要がある
- 株価への影響は円相場の方向だけでなく、日米金利、原油価格、各社の為替前提・ヘッジ比率で異なる
確認したい用語
本記事は公表資料を読み解くための情報提供であり、特定銘柄の売買を勧めるものではありません。