Goldman EPS17.01ドル、JPMは予想未達。米銀決算に明暗

Goldman Sachsの2026年7~9月期は純収益186.8億ドル、純利益52.9億ドル、希薄化後EPS 17.01ドル、ROE 18.7%となりました。一方、JPMorganはEPS 5.57ドルでLSEG予想5.85ドルを下回りました。米銀株、日本の金融株、M&A・株式売買・利ざやへの波及を整理します。

一次情報

Goldman Sachs公式決算・Reuters(LSEG集計)照合の公式発表を確認する ↗
発表日時:2026年10月13日(米国時間)

JPMorgan Chase・四半期決算資料一覧を確認する ↗
発表日時:2026年10月13日(米国時間)

Reuters・JPMorganの決算と市場予想を確認する ↗
発表日時:2026年10月13日 10:34(UTC)/19:34(日本時間)

主な対象

  • Goldman Sachs(GS)
  • JPMorgan Chase(JPM)
  • Citigroup・Wells Fargoなど米大手銀行
  • S&P 500金融セクター
  • 米国債・社債・M&A関連
  • 三菱UFJ・三井住友FG・みずほFG
  • 野村HD・大和証券G
  • 日経225・TOPIX

日本株・米国株への影響

日本株:Goldmanの高い収益と株式取引の活況は、野村HD、大和証券Gなど市場部門・投資銀行部門を持つ国内金融株の投資家心理を支える材料です。JPMorganで株式部門が伸びる一方、債券取引と前四半期比の投資銀行手数料が弱かったことは、収益源による選別を促します。三菱UFJ、三井住友FG、みずほFGには金利上昇による利ざや改善期待が追い風ですが、米国の高金利長期化がM&A、融資需要、信用コストへ及ぼす影響を分けて見る必要があります。

米国株:Goldmanは純収益186.8億ドル、純利益52.9億ドル、EPS 17.01ドル、年率換算ROE 18.7%を計上し、会社は四半期純収益が過去2番目の水準だったと説明しました。対してJPMorganはEPS 5.57ドルでLSEG予想5.85ドルを下回り、Reutersによれば2023年10~12月期以来の予想未達です。ただしJPMorganの市場部門収益は前年同期比15%増、株式は49%増、マーケッツ除く純金利収益は6%増の247億ドルで、銀行業全体の悪化を示す決算ではありません。

上昇要因になり得る経路

  • Goldman Sachsの純収益は186.8億ドル、純利益は52.9億ドル、希薄化後EPSは17.01ドル、年率換算ROEは18.7%となった
  • Goldmanは四半期純収益が過去2番目、年初来純収益が過去最高と説明し、助言・執行・資金供給の需要を示した
  • JPMorganの市場部門収益は前年同期比15%増、株式取引収益は49%増となり、市場変動が取引収益を押し上げた
  • JPMorganのマーケッツ除く純金利収益は6%増の247億ドル、平均貸出残高は10%増となり、融資と利ざや収益は底堅い
  • ReutersによればGoldman、Citigroup、Wells Fargoは市場予想を上回り、米銀決算は全面悪化ではなく銘柄選別の局面となった

下落要因になり得る経路

  • JPMorganのEPSは5.57ドルとLSEG集計の市場予想5.85ドルを下回り、約3年ぶりの予想未達となった
  • JPMorganの投資銀行手数料は前年同期比14%増でも前四半期比8%減となり、9月後半に案件の勢いが鈍った
  • JPMorganの債券取引収益は前年同期比4%減となり、株式部門の強さと明暗が分かれた
  • JPMorganは年間調整後費用見通しを1075億ドルから1086億ドルへ引き上げ、収益成長と同時にコスト増も示した
  • 高金利が長期化すれば、M&AやIPOの延期、借入需要の鈍化、延滞・貸倒れ増加を通じて銀行収益へ逆風となる

読み違えを避ける注意点

  • Goldman SachsとJPMorganは投資銀行・市場取引・個人向け銀行の構成が異なり、EPSやROEを単純比較できない
  • JPMorganの5.57ドルは会社の報告値、5.85ドルはReutersが示したLSEG集計の市場予想で、予想値はデータ提供者や調整項目により異なる
  • Goldmanの『過去2番目』『年初来過去最高』は会社説明であり、今後の四半期も同水準が続く保証ではない
  • JPMorganの投資銀行手数料は前四半期比では減少したが前年同期比では増加しており、基準期間を分けて読む必要がある
  • 日本の金融株への波及は投資家心理を通じた間接効果が中心で、各社の国内金利感応度、海外貸出、保有債券、与信費用は個別開示で確認する必要がある
  • 10月14日の米CPIで金利見通しが変われば、銀行株の利ざや期待と信用コスト懸念のバランスも変化する

確認したい用語

本記事は公表資料を読み解くための情報提供であり、特定銘柄の売買を勧めるものではありません。